伝統色を楽しもう 茶色
カラーのチカラであなたを笑顔にする、サイ・カラーセラピスト菅野かおりです。
今回は、サイ・カラーセラピーにはない色ですが、伝統色には欠かせない色名をお伝えしたいと思います。
9回目は「茶色」。
土の色、樹木の色であり、自然の色である「茶色」。
もともと「茶」という色名は、古くからあった色名ではなく、室町時代に茶道が確立されてから使われるようになりました。
古くから愛されている色名では「黄櫨染(こうろぜん)」があります。
濃い紫みの赤茶色で、天皇が儀式の際に着用する気品と華やかさのある色です。
「朽葉色(くちばいろ)」も平安時代の貴族から愛されていました。
朽ちた落ち葉の色で、「源氏物語」や「枕草子」にたびたび登場しています。
江戸時代には幕府が派手な色の使用を禁じたため、庶民の間で茶色が流行しました。
赤黄みの茶色の「江戸茶」、歌舞伎の衣装からうまれた「団十郎茶(だんじゅうろうちゃ)」、「芝翫茶(しかんちゃ)」、「梅光茶(ばいこうちゃ)」、黄緑がかった茶色のくすんだ色の
「媚茶(こびちゃ)」、茶人の名を冠した「利休茶(りきゅうちゃ)」、「遠州茶(えんしゅうちゃ)」などたくさんの茶色がうまれました。
昔から日本人は色を楽しんでいたのですね。
次回もどうぞお楽しみに。
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